今月の糖尿病ニュース

2014年7月の糖尿病ニュース

「糖尿病カンバセーション・マップTMトレーニングSTEP1」に参加して

おおはしクリニック今月は看護師長音喜多の担当です。
7月12日~13日、国立京都国際会館で日本糖尿病協会(以下日糖協)主催、第2回療養指導学術集会に参加後、引き続き「糖尿病カンバセーション・マップTM (以下マップ)トレーニングSTEP1(糖尿病と共に歩む)」に参加して来ました。

マップが日本に導入されて以来、糖尿病教室に活用するのは院長他スタッフの念願でしたが、トレーニング受講が義務付けられているためなかなか実現しませんでした。そしてようやく今回トレーニング初日を管理栄養士の植田さん、廣田さんと一緒に迎えることが出来ました。

「マップ」とは会話の地図、つまり会話を通して学ぶ、糖尿病療養の発見学習教材、視覚教材です。双六のようなゲームをしながら糖尿病に関して教科書に書いてないこと、腑に落ちなかったことを発見し、本音を語り合うことにより、主体的に積極的に自己管理に取り組めるようになることがねらいです。医療者からの一方的な講義形式である従来の糖尿病教室とは対極をなす新しい方法で国際糖尿病連合により世界普及が試みられ現在105ヶ国以上で使用されています。

最初にディレクターの関西電力病院の矢部大介先生の開会挨拶で始まり、各テーブルでは自己紹介を兼ねて、時間感覚を身につける為に30秒プレゼンテーションと題し自己をアピールしました。皆さん今日参加した目的などを各自アピールしました。私は45秒と長い自己紹介になってしまいました。

次に京都大学原島伸一先生を初めとする5人の指導者にサポートして頂きながら、患者さん役、進行役(ファシリテーター)を交互に実践体験しました。

おおはしクリニック患者さんは自己紹介から始め、参加目的、糖尿歴や薬、インスリンなどの治療法を述べ、最初に日頃からの疑問を述べてもOKです。最初に私の目に留まった双六の絵は、糖尿病と診断されてすごく気落ちした、悲しい顔の男性と横に見上げるような崖のイラストでしたが、全体を見渡して参加者の興味ある絵からはじめてよいそうです。必ずしも前向きな発言ばかりでなくても何でも話せる雰囲気作りが大事で進行役は最小限の誘導で押し付けないことがキーポイントです。できれば会話を盛り上げるには5人~9人まで奇数の参加者が望ましく、ペアができにくいことが理由です。
視覚に訴え、気づきを促していきますが、会話が途切れた時はイエスノー形式のカードゲームという手段もあります。例えば「糖尿病の人は野菜ジュース、スポーツ飲料ならいくらでも飲んでいい。」「痩せた人でも、糖尿病になる」などです。
時間を区切ることも重要で、独演会になりそうなときは一旦打ち切り終了後個人的に討論することにします。一回の所要時間は集中力を考え1時間です。

当クリニックでも早速8月の糖尿病教室で「マップ」をスタートしますが今後できるだけ多くの患者さんが参加出来るように努力していきます。
また続編「糖尿病とはどんな病気ですか?」「食事療法と運動療法」「インスリン注射」、「フットケア」の4つ、および来年出る新版「合併症」の講習会にもぜひ参加して療養指導の質向上に努めて行きたいと思います。
☆☆☆☆☆豪栄道関、大関昇進おめでとうございます。

2014年7月

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