今月の糖尿病ニュース

5月の糖尿病ニュース

糖尿病ニュース

好天続きだったゴールデンウイークが終わり、夏休みまで祝日のない“仕事の季節”になりました。糖尿病の学会も毎年この季節にあります。そのため6月25日から30日まで休診にさせて頂き御不便をおかけしますがこのニュースや糖尿病教室で、また日々の診察場で成果を御報告いたします。学会や研修というと世間では骨休みというイメージもあるようですが私にはマラソンのような感じです。フルマラソン完走は果たしているもののまだ5時間を切れない初心者がいうのはおこがましいですが、マラソン前日は気が重く、走っている間は少しの快楽と大部分苦しみです。しかしゴールした後の充足感は他では味わえないものです。また日頃それに向かって練習するのはとてもよい運動になります。学会とは講演会・シンポジウム・演題聴講、自分の研究成果発表、最新機器・薬の情報入手、他の参加者との情報交換などからなり私が1997年から毎年参加しているアメリカ糖尿病学会は朝5時から夜10時までプログラムが組まれ、金曜午後から火曜午前まであります。終わってからだいたい8月ごろまでは復習とまとめをします。年間数日だけでも英語漬けになると、日頃英文雑誌を読むトレーニングになります。日本とアメリカの学会比較ですが日本を含め世界中の研究者が出来のよい仕事はアメリカ糖尿病学会に発表する傾向が強い為、最新情報はアメリカに歩があると思いますが日本人の糖尿病を知るにはもちろん日本です。

糖尿病ニュース

先日講談社+α新書より牧田善二先生が「糖尿病はご飯よりステーキを食べなさい」という本を出されました。元久留米大学医学部教授で現在東京銀座に糖尿病専門クリニックを開業している先生です。私が自分のクリニックを開業する前、先生の著書「生涯をかけるなら糖尿病専門外来クリニック」を読ませて頂き大変参考になったので今回も早速読んでみました。・・・あなたはとてもラッキーな人だ。本書に出会えたからである。・・・から始まって「ついで治療」を受けないで、私は救急医や外科医ではなく地味な医者だがあなたの命にかかわっている、最新の論文を読み患者さんとの会話に生かす、などなどまさにわが意を得たりでしたがステーキとご飯の話は難しい問題と思いました。なぜなら最近日本医師会と農林水産省が作ったパンフレットには超有名な先生の書かれた低脂肪食、ごはんを中心とした日本型の食事の勧めが載っていたりするからです。

今回はニュースというより「糖尿病専門医って何?」と思われる方に読んでもらえたらいいと言う本を紹介させていただきました。

糖尿病ニュース
2010年5月

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